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お味噌は天才

また今年も、この時期がやってきました。
外はどんよりした雲が立ち込め、まだまだ寒さが厳しいこの時期に、
どーんと一年分のお味噌を仕込みます。

 

 

大豆を茹で続けると、台所だけじゃなくて部屋いっぱいに茹でた大豆の匂いが広がります。
このやわらかく甘い匂いがとても好きです。
外はまだまだ厳しい寒さなのに、ここはあったかい湿気を含んで、美味しい匂いに包まれて。
それだけで幸せな気持ちになります。
そして、その茹でたての大豆が美味しすぎて、つぶすのも忘れてついつい止まらないツマミ食いの手・・。
パクパク、パクパク・・。あぁ。

大豆、生麹、塩をどんどん混ぜ続け、すっかり馴染んだそれを思いきりバシン、バシンと壺にをたたきつけて、できあがり。
ふー、軽く運動にもなって? 今年も9ℓ壺を3つ分くらいになりました。

これくらいの量を作り始めてから3年目になります。
毎年、作る前は「味噌を作るの大変だなぁ」と思うのですが、よっこいしょと重い腰を上げて作った後は、「まぁこの一日頑張ることで、一年分の味噌ができたんだからよしとしよう」と思って、作業を終えます。

過去2年分が少し塩味が勝るなと感じたので、今年は麹を多めにしてみました。
今までより甘めに仕上がるかどうか楽しみです。

ところで「お味噌は天才」とは、夫が小さいときに家で言われていた言葉 ? だそうで、お味噌は体にいいよ、ということだと思うのですが、言いやすくて面白いので私たちも家で息子とお味噌汁を飲むときに、時々同じように言ってます。
「お味噌汁飲んどきやー。お味噌は天才やねんで」と。

壺を整理して3年分を並べてみたら、こんなに色が違ってびっくりしました。
上から時計回りに、黒(おととし)、茶(去年)、白(今年)です。
材料の配分と塩の種類を毎年少しずつ変えているから?
作り方は同じなのに、不思議ですね。
味噌はどれくらい置いておけるものなのかな?
置けば置くほど味は変わっていくのかな?

まだまだわからないことだらけですが、
これからも作っていって、
その年の味を楽しんでいきたいと思います。

 

(ミヤガワ ミ)