久しぶりに愛媛にある田舎のおばあちゃんに会いに行くと、
しばらく見ないうちにひとまわりもふたまわりも小さくなっていた。
もう、99歳
自分の足で歩けなくなったおばあちゃんの足は、とても細く。
いつもパーマをかけていた髪はさらさらストレートのショートヘア。
小さくなったおばあちゃんはいつもニコニコ楽しそうで、
まるで子供みたいでかわいい。
だけど、手を見ると
あ、おばあちゃんの手だ!
手のたくましさだけは私の記憶のまま。
この手は、たくさんの“おいしい”が生まれる魔法の手。
おばあちゃんのお雑煮
おばあちゃんの煮物
おばあちゃんの豆茶
おばあちゃんのにがいにがいよもぎの青汁
おばあちゃんの奈良漬け
……
おばあちゃん手で作られるものはなんだって美味しい。
そして、その手の動きを真似しながら
横でお手伝いさせてもらうのが何よりも嬉しかった。
おばあちゃんの小さいけれどたくさんの知恵が詰まった大きな手。
私のまだまだ未熟な手と並べて、
おばあちゃんの手は唐揚げみたいで美味しそうね!
というと、大きな声でケタケタ笑ってた。
おばあちゃん、いつまでもかわいく笑って元気でね。
(ナガタ)